2009年10月26日
オペの下ごしらえ
手術室の入り口に着いた僕は、名前を確認され履き物を脱がされた。
そして、手術の助手を務めるのであろう、手術衣(あいまいだな)を身にまとった看護師が、手術室本堂へといざなった。
(医者のドラマなんか観ないけど)ドラマでみたような手術室。寒い。壁には幾多の手術道具。そして大きな光源。レントゲンのフィルムをすぐにチェックできるようにだろう。部屋の中央には、ショッカーの改造シーンよろしく手術台が。。。
手術台に寝かされた僕は、右上腕部に自動血圧測定器(見たまんま。正式名称は知らない)を装着。左手ひとさし指には体内の酸素量(SpO2?)を測るのであろう測定器がかまされた。
そしてライダーマスク、ではなくて鼻下に取り付ける小さな呼吸器をアタッチメント。実は、今回手術中は口からホースを入れると思い、今朝ヒゲをつるつるに剃ってきたわけだが、無駄足に終わってしまった。
すでにサイボーグの様な出で立ちの自分にしばし酔いしれていると、ショッカーならぬ(失礼)主治医の登場。
「じゃあ〜軽く麻酔いっとこうか!腰から下の腰椎麻酔ね」
――なに?!全身麻酔じゃないのか?!ということは、寝て覚めたらハイ終わり☆ってわけにはいかないじゃないか……意識は残るから自分があんなことやこんなことされてるの全部分かってしまう・・・自分の見えてはいけない部分とか見えてしまうんじゃ……や、やめろ!ジョッカー!ぶっとぶぁすぞ〜〜――
その内身体は横向きにされ、主治医は背中を消毒し始めた。
―背中になんか刺すのか?!!親父にもさされたことないのに!!!俺はこのままヤク漬けに―
何て考えてるうちにブチュッ♪
背中に麻酔の注射が打たれました。。
―あ〜〜なんか背中が温かくなっていく……なんか幸せな気分……現実なんてもうどうでもいいかも〜〜アイラブレゲェ〜―
と悦楽にうつつを抜かしていると、背中にブスブスと麻酔の追い打ちをかけられているような感覚に。
―そうか、これが幻覚症状なのだな。。
来やがったな、幻覚作用―
「じゃ〜、今から腰に麻酔のチューブを入れるよ」
主治医の戯れ言のような言葉に、僕の身体はただ打ち震えていたのだった。。
次回、「激痛!忍び寄る前田亘輝」に続く………
Posted by TKキング at 18:24│Comments(0)